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秋に増える「関節痛」
10月に入り、朝晩は少しずつ冷え込むようになってきました。
秋は旅行やウォーキングなど、外出する機会が増える季節です。一方で、急に活動量が増えたり、気温が下がったりすることで、「膝が痛い」「手の関節がこわばる」「歩き始めがつらい」といった関節の症状を感じる方も増えてきます。10月10日は「転倒防止の日」です。この記念日に関節痛をあらためて考えてみましょう。
「年齢のせいだから仕方ない」と思ってしまいがちな関節痛ですが、痛みの原因は一つではありません。
今回は、関節痛を起こす代表的な病気と、痛み方の違い、日常生活で気をつけたいポイントについてご紹介します。
関節痛の原因は一つではありません
関節痛を起こす代表的な病気には、変形性関節症、関節リウマチ、痛風性関節炎などがあります。
① 変形性関節症(OA)
加齢や肥満、関節への過度な負担などによって、関節のクッションとなる「軟骨」が少しずつすり減ることで起こります。
特に多いのが膝の変形性膝関節症です。
「立ち上がった時に痛む」「歩き始めが痛い」といった動作開始時の痛みが特徴で、膝や股関節など体重を支える関節に起こりやすい傾向があります。
動いていると痛みが出ますが、しばらく休むと楽になることも特徴の一つです。
② 関節リウマチ(RA)
関節リウマチは、免疫の異常によって関節を包んでいる「滑膜」に炎症が起こる病気です。
特徴的なのが、朝のこわばりです。
朝起きてから30分以上、「手が握りにくい」「指が動かしにくい」という症状が続いたり、手指や手首など複数の関節が左右同じように腫れたり痛んだりする場合には注意が必要です。
変形性関節症とは異なり、安静にしていても痛むことがあり、微熱やだるさを伴うこともあります。
③ 痛風性関節炎
「突然、足の親指の付け根がものすごく痛くなった」という場合に考えたいのが痛風です。
尿酸値が高い状態が続くと、関節の中に尿酸の結晶がたまり、ある時突然、強い炎症を起こすことがあります。
特に、尿酸値(UA)が7.0mg/dLを超えている方は注意が必要です。夏場の水分不足や、甘い飲み物・飲酒などの生活習慣が重なっている場合も、秋になってから関節症状が現れることがあります。
膝の痛みには「体重」と「筋力」が大切
変形性膝関節症では、薬だけでなく日頃の生活習慣も大切です。
歩いている時、膝には体重の約3倍の負荷がかかるとされています。そのため、体重が増えるほど膝への負担も大きくなります。
また、痛みが落ち着いている時には、膝を支える**大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)**を鍛えることもポイントです。
例えば、椅子に座った状態でゆっくり脚を上げる運動など、無理のない範囲から始めてみましょう。
〖対策のヒント!〗
冷え込む秋口は、血行不良によって関節の痛みを感じやすくなることもあります。入浴やサポーターなどを上手に利用して、患部を冷やしすぎないよう心がけましょう。
痛み止めを長く使い続けている方は要注意
関節痛にはNSAIDsと呼ばれる痛み止めや湿布薬が使われることがあります。
これらは痛みを和らげるために有効ですが、あくまでも痛みに対する対症療法です。
特に内服のNSAIDsを長期間使用する場合には、胃腸障害や腎機能への影響などにも注意が必要です。漫然と使い続けるのではなく、痛みが続く場合には薬の使い方について医師や薬剤師に相談しましょう。
関節リウマチは「痛くなくなったから薬をやめる」はNG
関節リウマチでは、痛みが落ち着いたからといって自己判断で薬を中止しないことが大切です。
抗リウマチ薬は単に痛みを抑えるだけではなく、免疫の異常に働きかけ、将来の関節破壊を抑えることを目的として使用されています。
一方、関節が強く腫れて熱を持っている「活動期」には、無理に運動せず安静にすることも必要です。
また、免疫を抑える薬を使用している方では、これからの季節、手洗いなど感染症対策も意識しておきましょう。
「いつ、どこが、どのように痛むか」を確認してみましょう
同じ「関節痛」でも、
- 歩き始めや立ち上がりで痛む
- 朝、手がこわばる
- 左右同じ関節が腫れる
- 突然、足の親指の付け根が激しく痛む
など、痛み方によって考えられる原因は違います。
「年齢のせい」「冷えたから」と決めつけず、どの関節が・いつから・どんな時に痛むのかを確認することが、原因を考える大切な手がかりになります。
痛み止めや湿布を使っても症状が続く場合や、関節の腫れ・熱感、強い痛みなどがある場合には、医療機関への受診もご検討ください。