検査値はこう見る!
2025.11.15

LDLコレステロールが高いとなぜ悪いの?

LDLコレステロールが高いと悩まれている方は、単に処方される薬を飲むだけで安心してはいけません。LDLコレステロールは必要以上に怖がることはありませんが、なぜ高いと良くないのかをしっかり理解し、これからの養生にお役立てください。

LDLコレステロールとは?

(基準値:63-163mg/dL)※基準値は日本臨床検査標準協議会JCCLS共用基準範囲)

LDLコレステロールは、「悪玉コレステロール」とも呼ばれていますが、実は良いところと悪いところの2つの性質を持っています。

LDLコレステロールの良いところ

肝臓で細胞膜の原料、性ホルモンの原料、胆汁の原料などに使われるため作られたコレステロールを体が必要としている部分に運びます。

LDLコレステロールの悪いところ

過剰になると肝臓に古くなったコレステロールを片付けられなくなり、血中をさまよっているうちに酸化され、行き場がなくなった酸化LDLコレステロールは血管の中に埋められてしまう。これが動脈硬化となります。
LDLコレステロール高値が進むと動脈硬化による「虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)」の原因となります。肝臓の機能が低下している方や野菜不足などで体の抗酸化力が不足している人が動脈硬化の原因となります。また、運動不足によっても動脈硬化が促進することも知られております。

LDLコレステロールを下げるために

野菜などの抗酸化食品を摂るようにしましょう。

ビタミンC,E:ブロッコリー、カボチャ、ごま等

肝臓の栄養素「タンパク質」を摂りましょう。

良質なタンパク質:マグロの赤身、ヒレ肉、レバー、大豆製品(発酵食品ならなお良)、卵など