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アミラーゼが高値の原因は?
アミラーゼという血液検査値は、膵臓関連検査に書かれており膵臓の炎症や腫瘍などで高値になりますが、膵臓以外の原因で高値になることもあります。
アミラーゼ(AMY)
基準値: 44 ~132 U/L ※基準値は日本臨床検査標準協議会JCCLS共用基準範囲)
アミラーゼは血液検査表では「膵臓関連検査」に書かれているケースが多くみられます。アミラーゼという検査値は、膵臓から分泌される酵素を測定しています。そもそもアミラーゼの働きは、炭水化物を分解することです。主に消化管で働きます。
ではなぜ「血中」のアミラーゼを測定するのかというと、膵臓が炎症や腫瘍により酵素の通り道である膵管が圧迫され、アミラーゼが本来消化管に分泌できなくなり血液中に「あふれ出る」のです。
そのために、血液中にアミラーゼが増加すると膵臓に何かしら障害があるという証拠のひとつとして疑われるのです。確かに膵臓の障害でも高値になりますが、アミラーゼは唾液にも含まれています。ご飯をずっと噛んでいると甘くなるのは、炭水化物が唾液のアミラーゼで糖に分解されているからなのです。ただし、膵臓由来のアミラーゼと唾液腺由来のアミラーゼでは構造が少し異なっています。
アミラーゼの2つのタイプ(アイソザイム)
アミラーゼには、2つのタイプ(アイソザイム)があります。
・p-AMY(膵臓由来のアミラーゼ)
膵臓から分泌されるアミラーゼのタイプで、血中アミラーゼ全体の約40%を占めます。膵臓からの炎症や腫瘍により高値になります。
・s-AMY
唾液腺や腫瘍(アミラーゼ産生腫瘍)から分泌されるアミラーゼのタイプで、血中アミラーゼ全体の約60%を占めます。唾液腺の炎症や一部の肺がんや卵巣がん、大腸がん、骨髄腫などにより高値になります。
アミラーゼは通常、膵臓由来アミラーゼと唾液腺由来アミラーゼの合計値として測定されます。
アミラーゼは変動しやすい!?
アミラーゼで気を付けるべきことは2点あります。
①慢性膵炎では一時的にアミラーゼが低下することもある
慢性膵炎の急性増悪では上昇しにくい(むしろ低値になる)場合があります。また、アルコール性急性膵炎(特に慢性膵炎を背景とする場合)や高脂血症を原因とする急性膵炎では上昇しにくい場合があります。
②膵疾患以外でも異常高値となることもある
唾液腺由来アミラーゼが高くなるケースもあるため、必ずしもアミラーゼ高値が膵臓由来であると断定することはできません。実は流行性耳下腺炎(おたふく)、アミラーゼ産生腫瘍、肺疾患、腹膜炎などでも高値になることがあります。
さらに腎臓が悪い方の場合には、アミラーゼが血液中から腎臓に排泄されずに高値になることもあるので注意しましょう。
